金の売却に就て
『皆さんが持つてゐる金は残らず政府へ売つて下さい。
今我が国では金が特に必要なのであります。戦争に直接必要なものとか統後を
為め東亜の新秩序を建設するのに必要なものを外国から澤山買はねばなりません
か、外国から物を買ふにはどうしても金で支払はねばなりませんので金はいくら
とも要るのです。金を国民が個人個人で持つてゐてはお国の為めにはなりません
が、この金を政府が澤山持つことになればそれだけ有利に外国と取引が出来るの
とありますから此の際国民の持つてゐる金は総動員して御国の為に役立たせねば
ならないのです。
金貨や金の地金、大判、小判は勿論のこと金の指壊、金時計、金銀、金珠眼鏡
外國金銭など金でこしらへた物．それにニニツケルとの合金であるホワイトゴート
じ製品も全部政府へ売つてしまつて国民は金を一つも持たないやうにしたいもの
か信記会社の窓口まで御出下さい。縣内の銀行と信茫会社は本店、支底、出張壁
どこでも無料で御取次を致しよす。費石人の金指壊或は金時計などは売石や時計
の機機を取外してから持つて来ていたゞくとお互に便利です。それから国霊とか
重要吏満品の指定を受けた英衛的なものとか金の金有量が微量なものなどは猶助
次が出来ません。又一旦御取次し
のでも造幣局のでも造幣局の鑑定で不適當と認められる
と御返し致しますが鑑定のために
ふした場合は金を含んでゐないでも御返し
することが出來ませんから御承
政府の買上価格は純金一グラム
五毛)で金貨は五円金貨が十四円
―――――――――――十四円四十三銭七厘
十三銭
十六銭の割合であります。
尚こんど銀行と信説会社で御取決するのは金の賣却だけで金で金の概約は一切御取
次致しませんがこの際国家のために非常に役立つ金を政府に震却することは隷縄
と同じことであつて立派な行ひでありさすから、すゝんで売却していただきたきた
のでありさす。もつと詳しいことは最寄の銀行で御聞き下さい、瀬切に超へて
れます。
昭和十四年五月
西の
江戸
国の