第六十四
鯵ひらぬ
の別如何
縣平目は、共に半片白く、半片黒くして、黒き方に
目あり、其形は似たりといへども、大に異なる所
あり、右黒くして左白きは、鯨なり、左黒くして古
白きは、平目なり、鯨は其類多し、星鰈、石鰈、めいた
まこの目あり
隆魚は何
處の産を
佳とする
女
第六十五
古は堅魚を鮮にて食ふ者少し皆惜に作れり今
の堅魚節是なり、然れとも、後世其鮮を賞する事
他魚に踰えたり、鮮なるは、相模の鎌倉を名産と
し、晴は土佐の、清水を最とす。
魚類の仮
字と俗字
の別如何の
第六十六
尋常食に供すべき、海産の魚多し、故に宇を
制して通用する者あり、是皆簡便を主として、其
審なるを得ざるに出つ、鶏魚を籍に作り、牛尾魚
を鯛に作り梭魚を鰤に作り、竹麦魚を勤とし
火魚を金頭とし、琵琶魚を鞍錬とするが如き、是
なり、鱸を鰯、青花魚を精、紅魚を鱒、石首魚を鰻と
するが如きは古字或は仮借にして俗字に非ず
混すへからず